新人王=名選手にあらず
NPBの最優秀新人選手(新人王)は、セ・パ両リーグが分立した1950年から始まった表彰制度だ。
「新人」の資格は何度が変更されたが、今では、支配下選手に初めて登録されてから5年以内で、前年までの出場が投手は30イニング以内、野手は60打席以内の選手に与えられる。選考は野球記者クラブに所属する記者の投票による。
新人王に輝く=プロ野球選手としては最高のスタートだと言ってよい。ではその後、大選手への道は約束されるのかというと、現実はそれほど甘くない。
2000本安打、200勝を挙げた大選手を見ても、新人王を取った選手は数えるほどだ。
1950年以前にデビューした選手を除くと2000本安打者45人のうち新人王は7人、200勝投手17人のうち2人だ。
華々しいデビューをしても、長くプロで活躍できるという保障は当然ない。平成以降の新人王を獲得した選手と、その生涯成績を見てみよう。
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