■実際の今季年俸は「5億6000万円」
今季は中日ドラゴンズでプレーし、12月2日には球団から退団が発表されたアレックス・ゲレーロ。試合130試合に出場して打率.279(469-131)、35本塁打、86打点、98三振、39四死球、出塁率.333、OPS.896という成績を残し、本塁打王のタイトルを獲得したが、残留交渉は難航したようだ。
来日1年目ながら、長打力を如何なく発揮したゲレーロだが、残留に際して「高額な年俸を要求した」と報じられており、契約面で折り合いがつかず退団という結果になった。
米国紙「ロサンゼルス・タイムズ」によると、キューバ出身のゲレーロは2013年にハイチへ亡命し、同年10月にはロサンゼルス・ドジャースと契約金を含め4年総額2800万ドル(約31.5億円)の契約を締結。強打好守の内野手としての活躍が期待されたが、メジャーリーグでは結果を残すことが出来なかった。
また、本人の同意なしにマイナーに降格できない条項を設けていたこともあり、2016年6月にはドジャースからリリースされた。
その結果、今季は中日でプレーしたゲレーロだが、ドジャースはリリース後も契約期間が終了する今季まで年俸を支払う義務が生じていた。その年俸は500万ドル(約5億6000万円)だという。
そして、ゲレーロが他球団と契約した際には契約で定められた500万ドルから、新球団が支払う年俸を差し引いた額をドジャースが負担することになっていたため、中日側は約1億5000万円(推定)を負担することでゲレーロの獲得に成功した。つまり、ゲレーロ自身が受け取っていた今季の年俸は500万ドル(約5億6000万円)ということになる。
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